90年代ドラマのヒロイン、石田ひかりのいま
1990年代、テレビの前に座る私たちを夢中にさせた女優のひとりが、石田ひかりさん。清楚で自然体な演技、そして親しみやすい笑顔が印象的で、『あすなろ白書』や『悪女(わる)』などで大活躍していました。
そんな90年代を代表する女優・石田ひかりさんが、2025年になった今、再び大きな脚光を浴びています。その舞台はなんと、世界三大映画祭の一つ「カンヌ国際映画祭」。新作映画『ルノワール』で主要キャストとして参加し、共演には俳優・作家として多才なリリー・フランキーさんの名前も。
この記事では、そんな石田ひかりさんの「現在」を、以下のキーワードに沿ってご紹介します。
90年代ドラマの石田ひかりがカンヌ映画祭で見せた堂々たる姿
2025年5月、石田ひかりさんは女優デビューから35年のキャリアを経て、ついにカンヌ国際映画祭のレッドカーペットに初登場しました。
映画『ルノワール』が最高賞パルムドールを争うコンペティション部門に出品され、世界中の映画ファンが注目。石田さんは、和装でレッドカーペットを歩く姿を披露し、海外メディアからも「美しい日本の女優」と称賛されました。
和装姿で登場した彼女は、派手さとは無縁の、まさに“静かなる誇り”を体現しているようでした。
メディアでは「女優生活35年にして、初のカンヌ登場」と大きく取り上げられ、その気負わない自然体な振る舞いが逆に新鮮で、多くの女性たちから共感を集めていました。
「この年齢になって、初めての経験ができることが嬉しい」と、石田さん自身がInstagramで語っていた言葉が印象に残っています。年齢を重ねてもなお“初めて”に挑む姿には、心から拍手を送りたくなります。
90年代ドラマの石田ひかりが映画『ルノワール』で挑む、等身大の母
石田ひかりさんが出演した『ルノワール』は11歳の少女フキが大人の世界を覗きながら、人々の心の痛みに触れていくまでを繊細に描いたあるひと夏の物語。マイペースで想像力豊かなフキが空想にふけりながらも周囲の大人たちの人生に触れていく様子を通して、人生のままならなさや人間関係の哀感をあたたかなまなざしとユーモアをもって描かれています。このフキの母親役を石田ひかりさん、父親役をリリー・フランキーさんが演じています。
インタビューでは「自分の中にある母性の部分を、静かに出していった」と語っており、表現として“魅せる”というより、“染み渡る”ような演技じゃないかと感じました。
私は映画のあらすじを読んだだけで胸が熱くなりました。年齢や立場に応じて、自分の人生をどう納得させていくかという問いに、石田さんの演技がそっと答えてくれている気がしたからです。
実際、試写を観た海外の批評家たちからも「静かで力強い演技」「日本の母性を体現した女優」として高く評価されたとの声もあります。
90年代ドラマの石田ひかりがリリー・フランキーと生み出す「夫婦の空気感」
共演者には、俳優・作家・イラストレーターなど多方面で活躍するリリー・フランキーさんがいます。石田さんとは初共演だそうですが、夫婦役として並んだ二人には、言葉にしがたい“空気感”がありました。私は本物のご夫婦みたいと思ってしまいました。
石田さんはインスタグラムにて「本当に自然にお話できて、まるで以前から知っていたような感覚でした」と綴っています。その言葉どおり、カンヌのレッドカーペットでのツーショット写真はとても自然で和やかで、どこか親密さを感じさせるものでした。
演技だけでなく、現場での関係性も作品の一部になっているような印象。こういう“演じることの枠を越えたリアル”こそ、石田ひかりさんの女優としての深みを象徴しているのかもしれませんよね。
90年代の石田ひかりがインスタに映る、人生の「余白」と「美しさ」
石田ひかりさんの近況は、Instagram(@hikaringo0525)を通じて知ることができます。私もさっそく見てみました!驚くのは、その投稿の“等身大さ”。カンヌへの出発前には、飛行機に乗る姿や荷造りの様子も投稿され、思わず「同じようにドタバタしてる!」と共感したほどです。
とくに印象的だったのは、次のような言葉です。「20代はがむしゃらだった。でも、今は“余白”の美しさを知った。」
これは、時間に追われる日常を過ごす私たちにとって、ほっと心がほどけるような言葉でした。華やかなカンヌの場にいても、自分らしく生きることを大切にしている。そんな石田さんの姿に、励まされたフォロワーはきっと多いはずです。
コメント欄には「私もがんばろうと思えた」「自然体の姿に救われました」といった声が多数寄せられています。かつて画面越しに憧れた存在が、今はもっと近くにいてくれる。そんな感覚に、私はなんだか嬉しくなりました。
90年代、ドラマの中で私たちに夢や憧れをくれた石田ひかりさん。50代を迎えた今、カンヌという世界的な舞台に立ち、家庭や自分の生き方に向き合う姿を作品やSNSを通じて見せてくれています。
その姿に私は、単なる女優という枠を超えた、“人生の語り部”のような存在感を感じました。今の自分の年齢や立場と重ねながら、「私もまだ挑戦していいんだ」と思わせてくれる。それが、今の石田ひかりさんのいちばんの魅力かもしれません。
映画『ルノワール』は、2025年6月20日公開予定です。静かに心を揺らすこの作品を、ぜひ劇場で体感してみたいと思います!
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