はじめに
『あすなろ白書』は、1993年10月から12月にかけてフジテレビ系の月9枠で放送された90年代を代表する青春恋愛ドラマです。
原作は柴門ふみさんの同名漫画で、脚本は北川悦吏子さん。主演は石田ひかりさんと筒井道隆さんで、木村拓哉さん、鈴木杏樹さん、西島秀俊さんなど、今振り返ると本当に豪華なキャストがそろっていました。
放送当時の平均視聴率は27.0%、最高視聴率は31.9%を記録した大ヒット作で、まさしくドラマ黄金時代を支えたドラマと言っても過言ではないと思います。
私自身も、90年代ドラマを振り返るときに『あすなろ白書』は外せない作品だと感じます。
派手な事件が次々起こるというより、大学生たちの恋、友情、すれ違い、嫉妬、別れが丁寧に描かれていて、見終わったあとにじんわり胸に残るんですよね。
この記事では現在も検索人気の高い、あすなろ白書のあらすじや最終回、ロケ地などについて掘り下げていきたいと思います。
あすなろ白書ドラマのあらすじ
『あすなろ白書』の物語は、大学に合格した園田なるみ(石田ひかり)が、入試の日にシャープペンシルを貸してくれた掛居保(筒井道隆)と再会するところから始まります。
なるみは念願の大学生活をスタートさせ、掛居保、取手治(木村拓哉)、東山星香(鈴木杏樹)、松岡純一郎(西島秀俊)と出会います。そして5人は「あすなろ会」を結成し、大学生活を共に過ごしていくことになります。
一見すると、明るく楽しい青春ドラマのように見えます。でも物語が進むにつれて、5人の関係は少しずつ変化していきます。
なるみは掛居に惹かれていきますが、掛居にはどこかつかみどころがなく、心の奥に影を抱えています。一方で、取手はなるみを一途に思い続けます。
この取手を演じたのが木村拓哉さんで、当時はまだ国民的スターになる少し前の時期ですが、『あすなろ白書』で一気に注目を集めました。特に、なるみを後ろから抱きしめる「あすなろ抱き」は、今でも語り継がれる名シーンです。
個人的には、このドラマの切なさは「好きな人に好きになってもらえない苦しさ」にあると思います。
取手はなるみを大切に思っているのに、なるみの心は掛居に向いている。掛居もなるみに惹かれているようで、でもまっすぐには向き合えない。
この不器用さが、今見ると余計に胸に刺さるんですよね。
あすなろ白書、友情だけでは済まされない5人の関係
「あすなろ会」の5人は、ただ仲の良い友人グループではありません。なるみ、掛居、取手、星香、松岡。それぞれが誰かを思い、誰かに思われ、でもその気持ちがきれいに重ならない。
星香は明るく見えますが、心の中には複雑な思いを抱えています。松岡もまた、穏やかなだけではない苦しさを持っています。
大学時代の仲間というと、キラキラした青春を想像しがちですが、『あすなろ白書』に描かれているのは、もっと生々しい青春です。
好き、寂しい、悔しい、離れたくない。
そういう感情が、若さゆえにまっすぐ出てしまう。だからこそ、30年以上経った今でも「あの頃の空気」を思い出させてくれる作品なのだと個人的には思います。
松岡純一郎を演じた西島秀俊さんの若い頃や90年代ドラマ出演作についても、別記事で紹介しています。西島秀俊、あすなろ白書で何役?キムタクと並んでも埋もれなかった理由を徹底解説! – 90年代ドラマサイト
あすなろ白書の最終回ネタバレ
ここからは、ドラマ『あすなろ白書』の最終回について触れていきます。
最終回では、なるみたちが学生時代の関係から少しずつ卒業し、それぞれの人生を選んでいく姿が描かれます。
『あすなろ白書』は、恋愛ドラマではありますが、単純に「誰と誰が結ばれるのか」だけを見る作品ではありません。むしろ大切なのは、登場人物たちが自分の弱さや未熟さと向き合いながら、大人になっていく深いところだと思います。
なるみと掛居の関係も、最後まで簡単には答えが出ません。好きだった気持ち、すれ違った時間、傷つけ合った過去。それらを抱えながら、それでも前に進んでいく。
最終回を見ていると、若い頃の恋って、必ずしもハッピーエンドだけが正解ではないんだなと私は感じます。
「あの人が好きだった」
「でも、あの頃の自分たちではうまくいかなかった」
そんな青春の苦さが、このドラマの余韻になっています。そして、この余韻こそが『あすなろ白書』がただの恋愛ドラマで終わらない理由だと思います。
恋愛って切ないですね。
あすなろ白書のロケ地はどこ?
『あすなろ白書』を語るうえで、ロケ地も気になるポイントです。特に大学シーンのロケ地としてよく知られているのが、東京都豊島区にある立教大学です。
作中の大学生活の雰囲気、キャンパスの空気感、仲間たちが集まる青春の舞台として、立教大学のクラシカルな雰囲気が作品にとてもよく合っていました。
『あすなろ白書』は、ただ登場人物の会話だけで見せるドラマではなく、キャンパスや街並みの空気感も含めて“90年代の青春”を感じられる作品です。
また、横浜方面のロケ地として知られる場所もあります。
女優の黒沢あすかさんは、自身のブログで『あすなろ白書』の撮影場所として、横浜のレストラン「SCANDIA」に触れています。ドラマ内で印象的な場面が撮影された場所として、ファンにとっては記憶に残るロケ地のひとつです。
ロケ地巡りをするなら、まずは
立教大学周辺
横浜・山下町周辺
SCANDIA周辺
このあたりを調べてみると、ドラマの空気を感じやすいかもしれませんね。ただし、大学や店舗などは現在も利用されている場所なので、訪れる場合はマナーを守ることが大切ですね。
あすなろ白書が今も語られる理由
『あすなろ白書』が今も語られる理由のひとつは、やはり木村拓哉さん演じる取手治の存在ではないでしょうか。
なるみを思い続ける取手の切なさ、そして後ろから抱きしめる「あすなろ抱き」は、90年代ドラマを象徴する名シーンになりました。
※木村拓哉さんの90年代ドラマ出演作については、こちらの記事でも詳しくまとめています。木村拓哉はあすなろ白書で何歳だった?役名・名セリフとブレイクの原点とは? – 90年代ドラマサイト
このドラマが大ヒットして今なお人気なのは、キムタクの役柄だけではないと私は思っています。このドラマの魅力は、登場人物みんながどこか不完全なところにあるんだと思います。
掛居は優しいけれど、相手を傷つけてしまう不器用さがある。なるみはまっすぐだけれど、自分の気持ちに振り回されてしまう。取手は一途だけれど、その優しさが報われるとは限らない。星香や松岡も、それぞれの孤独や葛藤を抱えている。完璧な人がいないからこそ、見ている側は誰かに自分を重ねてしまうんですよね。
90年代ドラマには、今のドラマとは少し違う“余白”がありました。スマホもSNSもない時代だからこそ、会えない時間や、言葉にできない気持ちが大きな意味を持っていました。
『あすなろ白書』は、そんな時代の空気をそのまま閉じ込めたような作品だと思います。
※園田なるみを演じた石田ひかりさんの現在について気になる方は、こちらの記事もあわせてご覧ください。石田ひかりの現在は?年齢・旦那・子供と今の活動を解説
まとめ
『あすなろ白書』は、1993年に放送された90年代を代表する大ヒット青春恋愛ドラマで、大学で出会った5人が「あすなろ会」を結成し、恋や友情、すれ違いを経験しながら大人になっていく姿が描かれています。
特に、なるみ、掛居、取手の三角関係は切なく、木村拓哉さん演じる取手の「あすなろ抱き」は今でも語り継がれる名シーンです。最終回では、それぞれが若い日の恋や傷を抱えながら、自分の人生を歩き出していきます。
また、ロケ地としては立教大学や横浜周辺が知られていて、作品の青春感をより印象深いものにしていると思います。今見返すと、少し不器用で、少し苦しくて、でもとてもまぶしい、キラキラした青春ではなくほろ苦い青春、心の奥が少し痛むような、そんな印象です。
『あすなろ白書』は、90年代ドラマが好きな人にとって、やっぱり一度は振り返りたい名作だと思います。
現在は配信はないようなので、DVDなどを入手して見るしかないようですが現在だからこそ見てほしい作品だと個人的には思います。

コメント