90年代ドラマの鈴木杏樹が輝いた代表作10選 あすなろ白書や木村拓哉との共演作も紹介!

はじめに

“癒し”という存在感で愛された鈴木杏樹さん、90年代はテレビドラマがもっとも華やかだった時代。
携帯もSNSもない分、人と人との“間”を丁寧に描いたドラマが多く、私の周りは週の決まった時間をドラマのために空けていました。ドラマが生活の一部、そんな時代でした。

そんな90年代ドラマの中で、透明感と優しさを放っていた女優が鈴木杏樹さんです。彼女が画面にいるだけでホッとする・・・そんな“癒し”のオーラが、視聴者の心を掴みました。

今回は、90年代に活躍した鈴木杏樹さんの代表的なドラマ10選を紹介しながら、「あすなろ白書」や木村拓哉さんとの共演など、時代を彩った作品とその魅力を深掘りしていきます。

90年代ドラマの鈴木杏樹が出演した、ドラマ代表作10選を視聴率とともに紹介!

鈴木杏樹さんが出演したドラマは数多くありますが、特に印象に残る90年代の代表作を以下にピックアップしました。

 ・十年愛(1992年10月〜12月・TBS 平均視聴率 16.5% 出典:ja.wikipedia.org。) 田中美            佐子さんと浜田雅功さんのダブル主演のラブストーリー。十年間にわたる男女の友達以上恋人未満の関係を描き、鈴木杏樹さんは谷美幸役で女優デビューしました。主人公の同僚役として物語を支え、翌年にはスペシャル版も放送されました。十年愛スペシャル(1993年10月8日・TBS)では連続ドラマの後日談が描かれ鈴木杏樹さんも同役で出演しています。

・あすなろ白書(1993年10月〜12月・フジテレビ) 平均視聴率 27.0% 出典:realsound.jp。石田ひかりさん主演の青春ドラマで、5人の大学生の恋愛と友情を描き、“あすなろ会”というグループでの青春模様が社会現象となった大ヒット作。鈴木杏樹さんは石田ひかりさんの友人東山星香役を熱演し、当初は仲間の一人として登場しますが、次第に複雑な恋愛関係に巻き込まれていく役柄。星香は当初友人に片想いしていたのが、物語中盤から自分に想いを寄せる青年(西島秀俊)に惹かれていく役どころで、5人の恋愛模様に深みを与えました。

・長男の嫁(1994年4月〜7月・TBS 平均視聴率 20.5% 出典:ranking-mania.net。)  浅野ゆう子さん主演のホームドラマ。結婚したての長男の嫁が、大姑(野際陽子)や小姑たちに振り回されながらも奮闘する姿をコミカルかつリアルに描いた作品。鈴木杏樹さんは次男の妻中村襟華役でレギュラー出演し、長男夫婦・次男夫婦・三男カップルそれぞれのドタバタ劇を彩りました。翌年には設定を一新した続編「長男の嫁2〜実家天国〜」(1995年10月〜12月)も放送され、鈴木杏樹さんも引き続き渡辺襟華役として出演されています。嫁姑問題や兄弟夫婦間の葛藤を明るく描き、第1作はザ・テレビジョンドラマアカデミー賞で助演女優賞を受賞するなど高評価を得ました。

・若者のすべて(1994年10月〜12月・フジテレビ 平均視聴率 16.2% 出典:ja.wikipedia.org。) 連続ドラマ – 萩原聖人さんや木村拓哉さんら出演の青春ドラマで、不況下の川崎の下町を舞台に22歳の若者たちの夢と挫折を描いた作品。鈴木杏樹さんはヒロインたちの友人崎山薫役で出演し、東京の商社に勤める自立した女性を演じた。5人の幼なじみがそれぞれの現実にぶつかりながら懸命に生きる姿が描かれ、バブル崩壊後の若者像をリアルに映し出した青春ドラマと評されています。

・僕らに愛を!(1995年4月〜6月・フジテレビ 平均視聴率 18.2% 出典:ranking-mania.net。)  江口洋介さん主演のラブコメディ。函館出身のパン会社社員が突然仕事と住まいを失い、祖母の経営するボロ下宿「ふじみ館」の大家となるところから物語が始まる。鈴木杏樹さんはヒロインの一人で下宿の住人前原乙女役を演じ、香取慎吾さん演じる若者らと共にドタバタ劇を繰り広げる。隣に美人スチュワーデス寮が引っ越してくると下宿の男連中は色めき立ち、主人公も幼馴染のCA小百合(武田真治)に一目惚れするという展開で、下宿住人VSスチュワーデス寮の住人たちによる笑いと恋の青春ラブコメになっています。

・コーチ(1996年7月〜9月・フジテレビ 平均視聴率 14.2% 出典:ja.wikipedia.org ) 浅野温子さんと玉置浩二さん主演のロマンティック・コメディ。【千葉県の缶詰工場】を舞台に、女性工場長(浅野)と元プロ野球選手の非常勤コーチ(玉置)が反発し合いながらも成長していく物語。鈴木杏樹さんは工場の社員望月しじみ役で出演し、マイペースで天然な妹分キャラクターを好演しました。コミカルな掛け合いと人情味が人気を呼び、放送翌年には「コーチスペシャル」(1997年10月9日放送)も制作されました。スペシャルでは主人公たちがイタリア出張するエピソードが描かれ、杏樹さん演じるしじみも引き続き登場して物語に華を添えています。

・恋のバカンス(1997年1月〜3月・日本テレビ 平均視聴率 18.9%dramamegra.com。)  明石家さんまさん主演の大人のラブコメディ。結婚を嫌う中年男性・黛勘九郎(さんま)が複数の女性と関係を持ち奔放に生きる姿をユーモラスに描く。鈴木杏樹さんはヒロインの一人で同僚の中村晶役を演じ、酒の勢いで主人公と一夜を共にしてしまう客室乗務員という役柄でした。その出来事をきっかけに勘九郎は結婚への道を突き進むハメになり、周囲を巻き込んだ大騒動に発展する。たった一度の火遊びから始まる結婚コメディとして人気を博し、放送後の同年10月には結末を描くスペシャル版も放送されました。

・最高の食卓(1997年4月〜6月・テレビ朝日 平均視聴率 10.0% 出典:ja.wikipedia.org ) 赤井英和&鈴木杏樹さんのダブル主演によるヒューマンドラマ。大阪を舞台に、コック姿の赤井英和さん演じる不器用だが情に厚いシェフ宇田と、鈴木杏樹さん演じるしっかり者の妻・佐倉奈生が織り成すホームドラマ。戦後の食堂を舞台にした“大阪のおかん”のような心温まるストーリーで、大家族の中で繰り広げられる笑いと涙の物語が描かれた。全9回と短めながらも人情味溢れる作品で、昭和の家族の絆を描いた“大人向けドラマ”として評価されました。

・恋はあせらず(1998年4月〜7月・フジテレビ 平均視聴率 16.0% 出典ranking-mania.net。 ) 織田裕二さん・香取慎吾さんのW主演によるロマンチックコメディ。プレイボーイ政治家(織田)と詐欺まがいの生業をしていた青年(香取)がひょんなことからタッグを組み、様々な恋愛騒動を巻き起こす物語。鈴木杏樹さんはプレイボーイ政治家に振り回される秘書前原乙女役で出演。コミカルな掛け合いとテンポの良いストーリーが特徴で、織田裕二さんの当たり役として話題になった。鈴木杏樹さん演じる乙女は名前に反して芯の強いしっかり者で、ドタバタ展開の中でツッコミ役となり作品に笑いを添えました。

・ソムリエ(1998年10月〜12月・関西テレビ/フジテレビ系 平均視聴率 13.0% 出典:ja.wikipedia.org ) 城アラキ原作の同名漫画をドラマ化。ワインに人生を捧げた天才ソムリエ唐沢寿明さんと新人ソムリエール、鈴木杏樹さん演じる片桐冴子が、様々な客の悩みを極上のワインで解決していくヒューマンドラマ。杏樹さん演じる冴子は主人公の良き相棒となる女性ソムリエールで、ワインに対する情熱とサービス精神を持ったキャラクター。毎回登場するワインの薀蓄や美食シーンも人気となり、“グルメドラマ”ブームの一翼を担いました。

90年代ドラマの鈴木杏樹が、あすなろ白書で見せた“理想の女性像”

「あすなろ白書」は、1993年のフジテレビ月9ドラマ。最高視聴率は30%を超え、まさに時代を象徴する作品でした。私もテレビを毎回録画しビデオテープに保存する日々で、自分でシリーズ化していましたね。懐かしいです。

鈴木杏樹さん演じる東山星香は、明るくて気配りができ、落ち着いた大人の女性像を体現していました。当時まだ20代前半だったにもかかわらず、まるで“年上の理想の先輩”のような落ち着きと包容力を感じさせ、視聴者の間で「憧れの女性像」として語られることも少なくありませんでした。まさに頼れるお姉さん的な存在でしたね。あんなおねえちゃんが欲しいと思ったものです。

個人的にも、初めて「あんな女性になりたい」と思わせてくれた存在が杏樹さんでした。親しみやすくて、でも簡単に近寄れない品のある雰囲気。その絶妙なバランスが、ドラマ全体の空気を穏やかにしていたように思います。

あすなろ白書が社会現象になった要因の一つに、間違いなく「鈴木杏樹さんの存在感」があったと感じています。

90年代ドラマの鈴木杏樹が、木村拓哉と共演した“静と動”の調和

鈴木杏樹さんと木村拓哉さん、1990年代に数々のドラマで共演していて、今でもお二人の演技を覚えている人が多いのではないでしょうか。特に『あすなろ白書』と『若者のすべて』の二つのドラマが、私にとっても思い出深いです。

『あすなろ白書』では、木村拓哉さんが浪人生の取手治を演じ、鈴木杏樹さんはなるみの親友、東山星香役を演じました。二人は同じ「あすなろ会」の仲間で、友情や恋愛を育んでいく役柄。木村さんの明るく元気な姿と、鈴木杏樹さんの落ち着いた知的なキャラクターがバランス良く描かれていて、すごく魅力的でした。特に木村拓哉さんの笑顔に癒され、杏樹さんの演技に引き込まれて、前述しましたが当時何度も観ていました。

そして『若者のすべて』では、木村さんは事件をきっかけに姿を消す上田武志役を、杏樹さんはその婚約者・崎山薫役を演じています。物語では、木村さんのキャラクターが悲劇的な運命を辿り、杏樹さんがその喪失に向き合う姿が描かれていて、二人の演技が本当に光っていました。このドラマも感動的で、今でも強く覚えています。現代の若者も時代は変わったけれど色々な葛藤や悩みにぶつかりながら生きる、この中身は同じなのかな、と感じたりもします。また世代が変わるとドラマの感じ方も変わるものかもしれないし、変わらないかもしれない。あなたはどう感じますか?

鈴木杏樹さんと木村拓哉さんの共演は、90年代の青春ドラマの中でも特に印象的で、彼らが作り上げたドラマは、今でも多くのファンに愛され続けているんだろうなと思います。

90年代ドラマの鈴木杏樹を今こそ見返したい“静かな輝き”の原点

現代のドラマはテンポが速く、視覚的なインパクトが重視されがちですが、90年代ドラマには“余白”や“間”がありました。そして、その中で輝いていたのが鈴木杏樹さんのような女優でした。

派手ではないけれど、存在そのものが癒しになる。目線と間だけで気持ちが伝わる。
そんな表現力を持つ彼女の演技は、今でも色あせていないように思います。

90年代に青春を過ごした世代はもちろん、今の若い世代の方にもぜひ見てほしい。
鈴木杏樹さんの“静かな輝き”が、きっと心に残ると思います。

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